矯正治療の期間は、子供の歯並びの状態や治療方法によって異なります。治療の流れは大きく分けて「検査・診断」「一次治療」「二次治療」「保定期間」の4つのステップに分類されます。それぞれの期間の目安を表にまとめました。
治療ステップ
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内容
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期間の目安
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検査・診断
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問診、X線撮影、歯型採取などを実施
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数週間
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一次治療(早期矯正)
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乳歯と永久歯が混在する時期の矯正
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数年
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二次治療(本格矯正)
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永久歯が生えそろった後の矯正
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数年
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保定期間
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矯正後の歯並びを維持するための期間
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数年
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一次治療(早期矯正)
乳歯と永久歯が混在する時期に行う矯正治療で、顎の成長を利用して歯並びを整えます。この時期に治療を行うことで、将来的な矯正の負担を減らすことができます。床矯正やマウスピース型矯正装置を使用し、歯のスペースを確保したり、顎の成長を誘導したりする方法が一般的です。
二次治療(本格矯正)
永久歯が生えそろった後に行う矯正で、ワイヤーやマウスピースを使用して歯並びを整えます。この期間は比較的長く、途中で調整が必要になることもあります。歯の移動を細かくコントロールするため、定期的な通院が必要になります。
保定期間
矯正が完了した後、歯並びが元に戻らないようにするための期間です。リテーナーと呼ばれる装置を使用し、一定期間は歯の位置を固定します。リテーナーには、取り外し可能なタイプと固定式のものがあり、矯正後の歯並びの安定を保つために重要な役割を果たします。
矯正治療は長期間にわたるため、計画的に進めることが大切です。治療中の食生活や歯のケアも重要なポイントになります。矯正装置が付いている間は硬い食べ物や粘着性のある食品を避け、歯磨きを丁寧に行うことで、虫歯や歯肉炎のリスクを減らすことができます。
矯正治療中に気を付けるポイント
矯正治療を成功させるためには、日常生活での注意点を理解し、適切にケアを行うことが重要です。
・ 食事の管理
矯正装置が壊れないように、硬い食べ物や粘着性のある食品(キャラメル、ガムなど)は避ける必要があります。ワイヤー矯正をしている場合、野菜や果物は小さくカットして食べるとよいでしょう。
・ 口腔ケアの徹底
矯正装置の周りには汚れがたまりやすいため、歯磨きの回数を増やし、フロスや歯間ブラシを併用してしっかりとケアすることが重要です。夜寝る前の歯磨きは丁寧に行い、虫歯のリスクを軽減しましょう。
・ 定期的な通院
矯正治療は継続的な調整が必要なため、定期的に歯科医院へ通い、装置のチェックや調整を受けることが必要です。途中で通院を怠ると、治療が長引いたり、計画通りに歯が動かなくなったりする可能性があります。
子供の矯正治療は、事前の検査と計画が重要であり、治療の流れをしっかりと理解しておくことが大切です。矯正治療には段階ごとの期間があり、それぞれの治療ステップに応じた適切なケアが求められます。矯正中の食事管理や口腔ケア、定期的な通院も成功の鍵となります。
治療を検討する際は、歯科医としっかり相談しながら、子供にとって最適な方法を選ぶことが大切です。